借金(公債残高)はいくらあるのか?2011年03月29日 22時39分

 国と地方を合わせた一般政府の借金総額は、一体どれだけあるのか
まずは、国の借金として普通国債の発行残高は、594兆円(平成21年度末)である。これには、建設国債や赤字国債(特例国債)を含む。特例であるのに毎年大量に発行されている。これに一般会計や特別会計の借入金などを加えた621兆円が日本の長期債務残高となる。
 さらに地方債などの地方の長期債務が198兆円あり、財務省が公表している「国及び地方の長期債務残高」は819兆円になる。

 他にも短期債務なのだが、政府短期証券(一時的な歳入不足時に発行される)という借金が106兆円ある。

 一般政府の負債に含まれていない債務に財政投融資特別会計国債(財投債)がある。
 財投債は、日本国債の一種で普通国債と発行や金融商品としての特性もまったく同じであるが、財政投融資に充てられる財源となることなどが相違している。
 IMFの基準では財投債も国の借金となっているが、平成21年度末で残高が122兆円もある。
さきほどの普通国債と合わせて、国債残高は720兆円
(594+122+4(その他国債))になる。

 他方、特殊法人等に対する政府保証債務が平成21年度末時点で47兆円ある。

これ以外にも借入金が56兆円あり、以上を全て足すと国の債務残高は、720+106+47+56=929兆円
 これが、財務省が発表している「国債及び借入金並びに政府保証債務残高」である。

さらに、地方の長期債務198兆円を加えて、一般政府の債務残高は
929+198=1127兆円となる。
 ただし、地方の長期債務198兆円には、国の借入金である地方交付税特別会計の借入金を含んでいるので、地方と国でダブっている債務があるが、それを差し引いても約1100兆円はある。

 内閣府の国民経済計算(SNA)では、平成21年12月末で一般政府の負債は1018兆円となる。
 また、日本銀行が公表している資金循環統計では、平成21年度末で、1002兆円になる。

 いろんな統計があるが、実際、借金はいくらあるのかと途方にくれてしまう。