素人の時代-エコノミストの予想はなぜはずれるのか2011年10月10日 21時03分

エコノミストと呼ばれる人々の予想は、ほとんど当たらない。
例えば、サブプライムローンなどの証券化商品が破綻すると予想できた人がどれくらいいるのか。デフレの原因と対策方法を自信を持って、断言できる人がどれだけいるのか。

その前に、エコノミストとはどんな人なのか。
最も有名なのは小泉構造改革の竹中平蔵か、それともちょっと怪しい雰囲気もある森永卓郎、彼ら以外にも、金子勝、榊原英資など大勢いる。彼らは大学教授であったり、元官僚だったりする人が多い。

まずは、サブプライムローンなどの破綻の予想であるが、住宅バブルと結びついたサブプライムローンなどの証券化商品の行き詰まりを、嶋中雄二、竹森俊平、東谷暁(ひがしたにさとし)の3人はおおよそ的確にとらえていた。嶋中氏なぞは、2005年の『週間エコノミスト』で、バブルの崩壊を予想している。そして、次の3人、金子勝、榊原英資、原田泰が住宅バブルについて言及はしていた。ただ、この件については、東谷氏の『エコノミストを格付けする』を引用していることをお断りする。
素人の私ですら、住宅バブルが崩壊するだろうと思っていたし、米の高景気が長すぎると不思議に思っていたくらいだ。ただそれがサブプライムローンのせいであることが分からなかったと弊電子書籍『日本国 デフォルト』の「あとがき」にも書いた。

とにかく、竹中平蔵ほか、名だたるエコノミストが指摘できなかったばかりか、まったく問題ないとしていたエコノミストもいた。ただ、断っておくが、格差拡大を声高に叫んで、構造改革の失敗を煽りまくる一部のエコノミストやマスコミと違い、私は小泉元総理と竹中平蔵を高く評価している。ただの嫉妬か、小泉改革によって冷や水を浴びせられた人々が糸を引いているのではないか。刺客や郵政民営化、多くの敵を作っただろう。また、竹中氏は「アメリカの犬」みたいな言われ方をするが、アメリカの働きかけでもなければ、誰が改革なんか断行できただろうか。もう一度やってもらいたいくらいだ。
ただ、そのときは非正規雇用者が首を切られたり、住まいが無くならないようセーフティネットだけはしっかりと用意をしてほしい。

デフレは次回に。