31年ぶりの赤字2012年01月25日 22時08分

2011年の貿易収支は、31年ぶりに2兆4927億円の赤字になった。1981年に黒字化して以降ずっと黒字を続けていたが、とうとう赤字になってしまった。
東日本大震災で自動車、電機などの輸出産業が工場の稼動停止により輸出を減らしたのに加え、原発停止により液化天然ガス(LPG)の輸入が大幅に増えるなど、一時的な要因があったにせよ、このところ貿易収支の黒字幅が減少気味でもあった。

しかし、最近の日本は所得収支(海外からの利子や配当金収入など)が大幅な黒字であり、経常収支からすれば、まだ10兆円ほどの黒字になる見通しだ。ただ、これからは、経常収支の黒字幅もだんだん減っていくものとみられ、国債の大量発行による借金が1000兆円にも達する日本にとっては、国債を購入する原資であった経常収支の黒字の減少は、一大事である。