国会中継ダイジェスト 「社会保障と税の一体改革特別委員会」 ― 2012年06月12日 17時19分
咋日、衆議院で「社会保障と税の一体改革特別委員会」の質疑が行われたので、国会中継ダイジェストとしてまとめる。
昨日の質問者は以下の通りだが、予定の100時間の議論に近づいてきて、質問内容に新鮮味が無くなってきたので、今日は額賀氏と江田氏だけを取り上げる。
あべ俊子(自)
額賀福志郎(自)
坂口力(公)
宮本岳志(共)
服部良一(社)
江田憲司(みんな)
渡辺浩一郎(きづな)
額賀福志郎(自)
額賀氏は大臣経験も豊富で敵に塩を贈るというか、余裕の質疑で野田総理を最大限に持ち上げ、今回の改革を成し遂げられたら「最強の総理」になれるとまで言った。自民党はかなり民主党へ接近してきている。このままでは、第3極にやられるという危機感もあるのだろう。
それと、改革を行うには半数の反対があっても乗り越えなければならないとエールを贈る。
消費増税が経済に与えた影響として過去の例を表にまとめた資料を示しながら、駆け込み需要の反動で1997年(消費税を5%に増税)の住宅投資は19.7%減となった。よくよくこのあたりにも注意を払う必要がある。
自民党と民主党で足を引っ張り合っていると、第3極を利するとの発言があり、橋下氏の「大阪維新の会」を念頭に置いたとも取れる。かなり懸念をしているようだ。
江田憲司(みんな)
いつも歯切れの良い江田氏だが、今回も国会議員定数削減を「社会保障と税の一体改革」の採決までには目処をつけよと注文をつけた。この点は首尾一貫していて応援できる。
ただ、「財政再建は待ったなし」には反対していて、財務省H/Pの資料を持ち出してきて、個人の貯蓄(1488兆円)、経常黒字(17兆円)、外貨準備(100兆円)などのデータを示し、まだ余裕があるとの論調には私としては賛成できない。
余裕があると言い続けて1000兆円以上の後戻りの出来ない借金をこしらえてしまった。
弊著『日本国 デフォルト』にも書かせてもらったが、個人の貯蓄の8割以上は国債の購入などに既に使われていて、残りは多くて200兆円くらいか。さらに最近では原発が止まった影響で経常黒字が激減(一時的に赤字)しているし、外貨準備の多くを占める米国債は簡単には売れない。
もう今が待った無しの最後のチャンスなのである。「なぜ今増税なのか」と口を揃えて政治家は言うけれど、増税するのは2、3年後だ。詭弁としか思えない。
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昨日の質問者は以下の通りだが、予定の100時間の議論に近づいてきて、質問内容に新鮮味が無くなってきたので、今日は額賀氏と江田氏だけを取り上げる。
あべ俊子(自)
額賀福志郎(自)
坂口力(公)
宮本岳志(共)
服部良一(社)
江田憲司(みんな)
渡辺浩一郎(きづな)
額賀福志郎(自)
額賀氏は大臣経験も豊富で敵に塩を贈るというか、余裕の質疑で野田総理を最大限に持ち上げ、今回の改革を成し遂げられたら「最強の総理」になれるとまで言った。自民党はかなり民主党へ接近してきている。このままでは、第3極にやられるという危機感もあるのだろう。
それと、改革を行うには半数の反対があっても乗り越えなければならないとエールを贈る。
消費増税が経済に与えた影響として過去の例を表にまとめた資料を示しながら、駆け込み需要の反動で1997年(消費税を5%に増税)の住宅投資は19.7%減となった。よくよくこのあたりにも注意を払う必要がある。
自民党と民主党で足を引っ張り合っていると、第3極を利するとの発言があり、橋下氏の「大阪維新の会」を念頭に置いたとも取れる。かなり懸念をしているようだ。
江田憲司(みんな)
いつも歯切れの良い江田氏だが、今回も国会議員定数削減を「社会保障と税の一体改革」の採決までには目処をつけよと注文をつけた。この点は首尾一貫していて応援できる。
ただ、「財政再建は待ったなし」には反対していて、財務省H/Pの資料を持ち出してきて、個人の貯蓄(1488兆円)、経常黒字(17兆円)、外貨準備(100兆円)などのデータを示し、まだ余裕があるとの論調には私としては賛成できない。
余裕があると言い続けて1000兆円以上の後戻りの出来ない借金をこしらえてしまった。
弊著『日本国 デフォルト』にも書かせてもらったが、個人の貯蓄の8割以上は国債の購入などに既に使われていて、残りは多くて200兆円くらいか。さらに最近では原発が止まった影響で経常黒字が激減(一時的に赤字)しているし、外貨準備の多くを占める米国債は簡単には売れない。
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初民間防衛大臣森本敏 対 石破元防衛大臣 ― 2012年06月12日 21時00分
今日、衆議院の予算委員会が開かれて、話題の新閣僚も登場とあいなった。
特に、防衛大臣には初めて民間から森本敏氏が起用され、うまいことに自民党で最も防衛に詳しい石破茂氏が質問に立った。石破氏は防衛オタクというほど詳しく、また質問もするどい。みなさん、静かに聞き入って、まるで独演会のようだ。
全体的には、自分の3年間の防衛大臣経験を鑑み、初の民間防衛大臣答弁のお手並み拝見という印象であったが、森本氏は防衛大学校卒業後、航空自衛隊入隊、その後外務省に転進した現在、拓殖大学・大学院教授で、防衛は専門分野であり、麻生内閣では防衛大臣補佐官でもあった。
石破氏はそれを百も承知しているので、つまらない揚げ足取りをするよりも、基本的な姿勢を質すという戦略であった。
また、議員ではないということで問題となるのは、政党内で発言力が無いということを指摘したが、辛辣な指摘と言うよりも、森本氏が仕事をしやすいように周りでサポートすべきだとの意味に解釈できた。
あと、自衛隊にはなぜ海兵隊が無いのか、例の田中前大臣からどのように引継ぎをしたのか、自衛官の若返り(現在、平均で35歳)の方策などについての質問をした。
防衛関係質問の最後に、「辺野古に移設するのがベスト」とは言わないように、普天間がワースト(worst)で、辺野古がワース(worse)だと言うように注文をつけたのは、石破氏らしい。
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全体的には、自分の3年間の防衛大臣経験を鑑み、初の民間防衛大臣答弁のお手並み拝見という印象であったが、森本氏は防衛大学校卒業後、航空自衛隊入隊、その後外務省に転進した現在、拓殖大学・大学院教授で、防衛は専門分野であり、麻生内閣では防衛大臣補佐官でもあった。
石破氏はそれを百も承知しているので、つまらない揚げ足取りをするよりも、基本的な姿勢を質すという戦略であった。
また、議員ではないということで問題となるのは、政党内で発言力が無いということを指摘したが、辛辣な指摘と言うよりも、森本氏が仕事をしやすいように周りでサポートすべきだとの意味に解釈できた。
あと、自衛隊にはなぜ海兵隊が無いのか、例の田中前大臣からどのように引継ぎをしたのか、自衛官の若返り(現在、平均で35歳)の方策などについての質問をした。
防衛関係質問の最後に、「辺野古に移設するのがベスト」とは言わないように、普天間がワースト(worst)で、辺野古がワース(worse)だと言うように注文をつけたのは、石破氏らしい。
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