「達成度テスト(仮称)」なんて止めよう2013年10月23日 16時59分

22日付け讀賣新聞・朝刊によると、大学入試改革を検討している政府の教育再生実行会議が、大学入試センター試験を廃止して、「達成度テスト(仮称)」を提言する方針を固めたようだ。

最大の特徴は、高校在学中に複数回受験できることと、1点刻みの選抜にならないように、結果がレベルごとに段階表示されるらしい。

複数回受験できると、回ごとに問題のレベル差ができるのと、段階表示の意味がまったく理解できない。
どんな物差しで合格・不合格を決めるのか、主観が入らないか、はたまた贈収賄の恐れはないのか、突っ込みどころ満載である。

達成度テストに代わっても、東大などは今までどおりだろう。

だいたい試験なんて、1点差で合格・不合格でいいと思うし、野球の試合だって1点差で勝ち負けが決まる。
試験なんて、究極のフェアさが求められる。
フェアさ以上に大切な要素は無いと思う。

1点差で合格・不合格が決まるのは、フェアそのものである。
その日の体調が悪いのも、運が悪いのも実力である。
というか、実力と思わないと諦めがつかない。

なんでこんなことに噛み付くかと言うと、自分も高校受験のときに「学校群制度」で志望高校に行けなかったからだ。
何十年も経っているのに、いまだに思い出す。
そんな学校群制度も数年でなくなってしまった。
東京を始め、全国の学校群制度は消滅した。
いったい何だったんだろう。

大学入試改革をするより、大学の改革をすべきである。もっと卒業をむずかしくして、しっかりと勉強しないと卒業できなくする。
もっと魅力的なカリキュラムで大学ごとに競い合う。

大学教授や政治家たちの一時的な思い込みや思い入れで、受験生の一生を狂わせないでほしい。合格者の選び方ではなく、合格してからを考えてほしい。