シリーズ原発危機を見て思うこと2011年11月30日 20時12分

日曜日のNHKスペシャル()を何度も見直した

 

日曜日のNHKスペシャル(シリーズ原発危機)を3~4度も見直した。

福島第一原発における電源喪失に関しては、心細い検討しか行われなかったという印象である。確かに、地震に関しては突っ込んだ検討がされたようだが、津波に関しては、たった2行の報告で地震に付随した現象と切り捨てられた。

 

問題点をまとめると、次の3点になる。

1.電源喪失に関しては、短時間(約30分)で収束すると決め込んでいた。しかも、その理屈は通常の停電に関する復旧時間を参照している。

みなさんの周りで普通に起こる停電ですよ!

2.非常用電源装置が故障する確率の求め方に関して、1台であれば1000分の1の故障率ならば、2台であれば二乗して、100万分の1の確率でめったに起こらないとした。

確かに、通常の故障であれば、その計算も納得できるが、一度にすべての電源がやられてしまった今回の場合には、使えんでしょう。1台は地下に、1台は高台に、さらに電源車を配置するくらいしないと、絶対に安全とは言えないでしょう。そうしたところで、いくらかかるのか?

3.シビア・アクシデントに対しては、政府が規制・監視せず、東電に丸投げしていた。

 

東京電力、原子力安全委員会、科学技術庁の過去の担当者が、名前と顔を出して、インタビューに応じたのは好感が持てる。ふつう逃げたくなる。

結局は誰にも責任はないように感じた。当然、安全委員会が最も重要なポジションにいるかと思ったら、肝心なところは東電に丸投げされている。

 

これが日本の、日本人の限界かなとも感じた。

自分も日本人であり、そうした風潮にあぐらをかいてきた。

これからは、どんどん政治に口を出して、こうした問題も誠意をもって対処できる政治家を選ばないといけない。政治家が主導して、責任ある体制を作り上げるしかない。

こうした票に結びつかない問題は、共産党しかほとんど取り上げない。

(5月20日のブログ「想定外3」を参照願います。他の政党では、問題が起きた今しか取り上げない)

こうした面では、私でも共産党はエライと思うのだが、党名を変えて、憲法第九条を現実的なものに変える政党に変身してくれたら、一生応援するのだが。そういう人は意外に多いかも。