福島第一原発 政府事故調の最終報告2012年07月24日 14時56分

政府事故調の最終報告

ようやく政府原発事故調の最終報告書が出た。

中間報告もされているので、他の事故調との違いなどに焦点を合わせて報告したい。

今までの経緯は、下記の政経ネット・ブログも参照してください。

下記内容については、讀賣新聞(24日朝刊)から引用。

 

一番のポイントは、国会事故調で先日指摘があった「地震で損傷」を否定し、津波で全電源喪失に至ったとした。政府事故調は、原子炉の状態を再現する詳細な模擬計算を実施し、地震での損傷はありえないと結論付けた。ただ、放射能が強くて現場検証ができないので、真の原因究明はむずかしいと考えられる。

 

2番目に、国の大局的な防災対策を決める「中央防災会議(会長:首相)」の事務局である内閣府が、2004年に「歴史的な記録がはっきりしない地震は検討対象から外す」と提案し、専門家からも見直すべきと指摘されていながら棚上げした。

東電だけでなく、政府も三陸沖での巨大地震の可能性をほとんど根拠もなく否定してきた。もちろん自民党時代だが。

 

政府が立ち上げた事故調なので、当初から政治家に甘くなるのではないかという懸念もあったが、実際、菅前首相はともかく、枝野官房長官(当時)と細野首相補佐官(当時)に対しては、直接的な批判はなかった。

 

今日は朝日新聞、毎日新聞、産経新聞も読み比べたが、讀賣が9頁(4頁が全面)で事故調関連記事を扱い、図表もふんだんで力が入っていた。(政経ネットは讀賣新聞の読者ですが、関係者ではありません)

まだまだ不明な点も多いので、これからもウオッチしていきたい。

 

原発の事故調査・検証委員会の中間報告  20120105

原発事故の国会事故調査委員会で 20120216

福島原発事故調は少なくとも6つ? 20120404

福島原発事故調(続き) 20120405

『福島原発事故 独立検証委員会』を読んで 20120514

海江田万里 国会事故調で参考人招致 20120519

国会事故調に枝野官房長官(当時) 20120528

国会事故調の最終報告書で思うこと 20120706