素人の時代Part2 ― 2011年10月11日 20時07分
デフレに関しては、多くの人がいろんなことを言っている。
しかし、「デフレが問題だ」といっておけば済む、といった安易な使われ方のような気がする。
中国等の新興国との競争によって物の値段が下がり、日本国内で製造するには非正規社員を増やし、人件費を下げて戦うことになる。工場の海外移転を防ぐ為の処方箋なのだ。
この点を指摘する人は多いが、『デフレの正体』藻谷浩介氏の説は説得力がある。高尚だと思われたいエコノミストが「人口が減少しているから」といった単純な結論では済まされないことを尻目にすばらしい着眼である。だから売れるのである。
有名人で、出せばそこそこ売れるとばかり、毎年多くの書籍を出しているエコノミストが書いた本の中身はすっからかんである。言い古された内容の繰り返しで、ろくなデータもない。グラフもない。もちろんあっても編集者が作成したグラフだ。名前だけで買わない方がいい。
私の場合、デフレに関しては新興国との競争に加え、元々バブルでふくらんだ部分が剥落していくのはしかたがないというスタンスである。それよりも、少々不景気になったくらいで、首が切られたり、住まいが無くなることこそ対策すべきであろう。こうしてデフレについても、弊書『日本国 デフォルト』で指摘している。構造改革については、もう1度書いてみたい。
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